Q&A

Q&A

鼻のQ&A

40歳男性です。例年、春の花粉症の時期に症状はありませんが、秋になるとくしゃみ、鼻水などの鼻炎症状が続きます。原因は何か、および対処法は。
血液検査をしないと確定しませんが、秋のアレルギー性鼻炎の場合、秋の植物、具体的にはイネ、ブタクサ、ヨモギなどによるアレルギーの可能性が高いと考えられます。鼻炎と言うと、春の花粉症が有名ですが、秋の鼻炎の患者さんも決して少なくありません。ただ、症状は基本的に春の花粉症と同じですので、治療もそれに準ずるものとなります。予防的にはそれら原因物質の排除、部屋の日当たりを良くし、掃除をまめにし、マスクを頻繁に着用することがあげられます。
これらの対処が奏功しない場合、内服薬の使用の適応となります。抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、漢方薬およびそれらを組み合わせた治療で、症状の軽減をはかります。内容によっては、長期間服用しても、ほとんど副作用のない薬剤もありますので、安心して使うことが可能です。
しかしながら、実際に、長期間飲み薬を続けることは楽なことではありません。このような患者さんのために当院では、鼻粘膜焼却術を行っています。外来にて局所麻酔施行後、両鼻内粘膜にやや強めの酸化剤を塗布します。
これにより、鼻炎症状をある程度の期間、かなり抑えることができるので有効です。
一度、当科外来にて御相談下さい。
50歳女性です。以前より慢性的な咳、痰に悩まされています。黄色い鼻水が多く、朝方のどにまわります。内科を受診し、胸のレントゲンを撮ったところ異常なしと言われました。耳鼻科を受診した方が良いですか。
鼻内所見、および副鼻腔X-Pを確認しないと断定できませんが、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の可能性が高いと思われます。
黄色い鼻水(膿性鼻汁)が続くのが特徴で、特に風邪の時に症状が強くなります。後鼻漏と言って鼻水がのどにまわってしまうことが多く、これが痰の原因になります。そして、痰が多くなるとそれを出そうとする咳も増えます。蓄膿症は鼻の病気ですが、のどにも症状が 現れるという事です。抗生物質を中心とした内服薬の使用により、治療が可能です。蓄膿症は体質的な慢性疾患ですので、ある程度長期間の内服薬による治療が必要な場合が多いです。
まずは検査が大事ですので、ぜひ一度耳鼻科外来を受診してみて下さい。
8歳になる息子で週1回、プールに通っています。
最近、黄色い鼻水が増え、特に夜間鼻づまりで苦しそうな時があります。どうすれば良いですか。
鼻内所見、および副鼻腔X-Pを確認しないと断定できませんが、急性副鼻腔炎の可能性が高いと思われます。
これはわかりやすく言えば、急性の蓄膿症で、成人の場合と違い、慢性的なものでないことが多いです。
鼻風邪の後などに起こりやすく、プールなどで鼻からばい菌が入ると症状はさらに悪化します。
抗生物質を中心とした飲み薬の使用により、治療が可能です。成長段階にある子供さんは、症状が一時的であることも多いですが、逆に言えば、将来慢性化するのを防ぐ意味でも、きちんとした治療が必要であると考えられます。
一度、耳鼻科受診をお勧めします。

耳のQ&A

35歳男性です。2週間前から両耳が山に登った時のように塞がって聞こえにくくなりました。
その前に風邪をひいていたのですが、風邪が直った後も、耳は直りません。対処法は。
まず、聴力検査が必要ですが、おそらく耳管狭窄症だと思います。人間の体は鼻の奥と耳の奥に交通があります。
この部分を耳管と言います。鼻風邪や鼻炎が続くと鼻の炎症が奥まで拡がり、耳管にも炎症が及びます。耳管は細い管ですが、炎症により腫れてさらに狭くなります。この状態が、塞がって聞こえにくくなっている原因と考えられます。つまり耳の症状ではあるものの、原因はむしろ鼻にあると言えます。従って、治療は鼻の治療が中心となります。抗生物質や抗アレルギー剤などの内服薬による治療に加え、耳鼻科外来では耳管カテーテルによる通気治療、吸入処置等を行います。これらの治療により、少しずつ耳の塞がりも改善する場合が多いです。一度受診をお勧めします。
70歳になり、聞き返すことが多くなり、家族に補聴器を作ってみてはどうかと言われます。
どうするのが良いですか。
補聴器の使用に際しては、まず正確な聴力検査が必要です。検査をして、本当に補聴器の使用に適した聴力なのかの確認がないと、使用しても適さないことがあります。その意味で、きちんと検査を行っている補聴器屋さんか、あるいは直接耳鼻科外来にご相談頂くのが良いと思われます。
耳鼻科外来であれば、純音聴力検査以外にも、各種補聴器適合検査が可能な施設も多く、より正確に患者さんの要望にお答えできます。一度、ご相談下さい。

のどのQ&A

35歳の女性です。3日前より咳が多く、出だすと続きます。熱もなく、咳以外の症状は特にありません。春に花粉症があります。内科を受診した方が良いですか、それとも耳鼻科を受診した方が良いですか。
症状が咳だけということより、喘息は疑われますので、まず内科受診を検討した方が良いと思います。聴診により診断がつく場合もありますし、また熱がないとのことですが、念のため胸部レントゲンにて気管支炎、肺炎でないことを確認する必要があります。内科的検査にて、特に異常なしであった場合、耳鼻咽喉科をぜひ受診してみて下さい。内科的疾患でない場合、耳鼻科的に最も考えられるのはアレルギー性の喉頭炎です。アレルギーの症状としては、春の花粉症に代表される、くしゃみ、鼻水、鼻づまりという鼻の症状が有名ですが、のどに症状が現れることも決して珍しくありません。のどに現れるアレルギーの症状として多いのは、かゆい、ひりひりする、さらには痛い、咳が止まらないなどがあります。既往歴に春の花粉症をお持ちであることより、アレルギー体質であると考えられます。詳しい診察、および血液検査等が必要ですが、アレルギー性喉頭炎による咳の可能性があります。
治療については、基本的にアレルギーの症状ですので、抗アレルギー剤等、内服薬による治療、さらには吸入処置を繰り返すことで、徐々に改善するのが一般的です。
診断が難しい場合も多いので、はじめから内科と耳鼻科の両方の受診を検討するのが良いかと思われます。
30歳男性です。以前から風邪気味になるとのどが腫れて痛くなり、熱が出てひどい時は食事もとれなくなります。
健康診断では扁桃肥大と指摘されています。対処法は。
扁桃腺は免疫に関与する組織で、4歳から5歳がピークの大きさで、年齢があがるに連れて徐々に小さくなります。
成人では見えないくらいの大きさが普通ですが、中に大きいままの方がいらっしゃいます。この場合、扁桃腺はリンパ組織ですので、風邪などで体の抵抗力が落ちると、ばい菌により腫れやすくなります。慢性扁桃炎、あるいは習慣性扁桃炎と考えられます。
対処法は、まず普段からうがいをまめにして、清潔を心がけること。さらに、風邪気味で喉が痛くなった場合、早めに耳鼻科を受診することです。 市販の風邪薬がほとんど効かず、抗生物質を使わないと治りが悪くなるからです。
症状が重い場合、入院の上、点滴治療を行うこともあります。さらに、年間何度も扁桃炎を繰り返す患者さんには扁桃腺摘出術を行うこともあります。診察をした上での判断になりますので、一度耳鼻科外来にてご相談下さい。
医療法人社団 秀洋会 佐倉耳鼻咽喉科医院

〒424-0884静岡県静岡市清水区草薙一里山22-15

TEL 054-347-0953

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